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2021.10.21
コロナ禍を通じて、これまで当たり前だった価値観が、当たり前でなくなりました。私達は子どもの頃から学校教育の中で、「自由」と「平等」は人類にとって普遍的な価値観であると教えられてきました。しかし、このコロナで「自由」と「平等」が必ずしも正しくない、という現実に直面しました。諸外国では、移動の自由を厳しく制限するロックダウンで、いち早く感染拡大を抑え込みました。
日本は移動の自由を制限する法制度が整っていません。総選挙後に国会において、人流抑制のための法制度を整備するか否かが与野党を問わず論点になっています。私自身は個人の自由の制約にはためらいがありますが、今後の第6波や将来の感染症拡大に備えて、今から議論を整理して国民のコンセンサスを得ていく必要があります。「平等」が正しくないと感じたのは、ワクチンの供給です。
諸外国の中では感染拡大地域から重点的にワクチン接種を行った国もありましたが、日本では 47都道府県にまんべんなく平等にワクチンが供給されました。離島ならともかく、恐らくコロナの感染者など一人もいないような地方の過疎の村でワクチン接種が完了した、というニュースを聞くと、繁華街を抱える東京の都心に、なぜそのワクチンを回してくれないのか、という思いに駆られました。「感染リスクが最も高い東京の都心にワクチンを優先的に回してほしい」、と河野大臣に度々申し入れ、改善を図っていただきました。
コロナ禍で直面した社会の価値観の変化に、政府がきちんと説明責任を果たしたうえで、対応していかなればなりません。私自身も、地域の皆様の声を伺いながら、行政の対応についてひとつひとつ丁寧に説明していきたいと思います。