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2021.09.24
新宿区医師会の先生方とWEB会議を行いました。感染者数は減少しているものの重症者は依然として多く、第6波到来も危惧されるなか、今後のコロナ対応における医療関係者の方々への支援のあり方について意見交換をしました。
まずは、コロナ禍における診療報酬の特例について。現在、コロナ感染防止対策として、全ての医療機関を対象に、外来診療50円、入院で1日当たり100円、6歳未満の子どもを対象とした外来診療などは医科1000円、歯科550円が診療報酬に加算されていますが、期限は9月末までとなっており、10月以降の延長には財務当局が強く反対しています。感染リスクと最前線で闘う医療従事者の方々を今後も引き続き支援するよう、政府に強く申し入れていくことを約束しました。
次に、緊急時の臨時のコロナ病床の増設について。第5波が襲った7月中旬から8月中旬にかけて、都市部では病床逼迫から自宅療養の患者さんが急増し、在宅診療の医師の先生方に大変な負担をおかけしていました。緊急事態宣言下では、単に飲食や酒類に制限をかけるだけでなく、公的病院を中心に臨時の医療施設を迅速に開設できるような法整備ができないか、というご提案をいただきました。これは第6波への対策にとどまらず、ロックダウン法制の可否と並んで、将来の感染症対策に向けて重要な論点です。
医療機関の対策と同時に、社会活動を再開させていくための試みとして、ワクチン接種証明と検査陰性証明を併用した『東京コロナパス』の実施についてもご提案をいただきました。これまでも既に各方面で議論には上がっていますが、現実に実行していくためには、①薬事承認された検査キットの販売網を大規模展開させること、②民間検査で陽性疑いの方を確実に医療につなげていくこと、③今後のブレークスルー感染や変異株の流行も考慮しながら慎重に進めていくこと、がカギとなります。
先般、東京都は発熱外来を設置している医療機関のリストを都のホームページに公表しました。これまではリストを公表しておらず、受診を希望する人は都の発熱相談センターに電話をかけて最寄りの医療機関を調べてもらう方法をとっていましたが、第5波で電話が殺到し、この仕組みが機能しなかったため、制度の改善が図られ、今後は患者さんが直接医療機関を探して予約できるようになりました。関係者のご尽力に感謝を申し上げます。
感染拡大と経済の打撃の両面で、コロナの影響が全国で最も深刻な都心における医療の最前線の声を、政府の政策につなげていくよう全力を尽くしてまいります。