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2021.06.02

ジェネリック医薬品の将来を考える会 第10回総会

『ジェネリック医薬品の将来を考える会』議員連盟の第10回総会を開催しました。
2017年の議連スタート当初は、医療費削減への対策として2020年9月までにジェネリック使用割合8割の目標が掲げられ、結果は78.3%まで迫りました。その一方で、一昨年の抗菌薬の安定供給不安に始まり、コロナ禍でサプライチェーンの脆弱性が顕在化、そして昨年には医薬品の製造管理・品質管理の基準を大きく逸脱し製品自主回収を余儀なくされる事故が相次ぎました。医薬品は命にかかわるものであり、安全であることは当然です。失われた信頼を回復するために、抜本的な改革が必要だという意見が相次ぎました。

 

まずは各メーカーと行政が再発防止に総力を挙げていただくのを前提に、改革の視点として以下の3つがあります。
①原薬を特定の国に過度に依存している現在のサプライチェーンを再構築し、有事のリスクに対応できる供給調整メカニズムの構築に官民を挙げて取り組むべき。
②メーカーの製造管理・品質管理・品質保証が正しく担保されるよう、行政の監督体制も含めた仕組みを早急に構築すべき。その上で原薬製造を含めた持続可能な医薬品供給の仕組みを国際連携のもとで構築していく。
③法令を遵守し安定供給に努力しているメーカーが健全な経営を続けていくために、低薬価品が不採算とならないよう医療保険制度上の配慮が必要である。

「ジェネリック使用割合8割の目標が達成されたら、次なる目標が必要なのではないか?」という議論を耳にします。この議員連盟では、ジェネリック医薬品への信頼回復が最優先と考え、現時点では新たな数値目標を掲げることはしていません。まずは足元を固めたうえで、各都道府県による使用のバラツキを解消していく等、着実な対応をしていくよう提言していきたいと考えています。