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2020.11.12
毎年この時期の自民党本部では、来年度の予算・税制の策定に向けて多種多様な業界の方々との意見交換が行われます。私はNPO・NGO関連を担当しており、非営利・公益分野の第一線でご活躍される方々をお招きして政策懇談会を行いました。
分野に関わらず全ての非営利団体に共通する課題として、下記のご意見がありました。
*特定認定制度の要件を緩和するなどして、NPO法人が認定を取得しやすくしてほしい。
*公益分野への寄付を拡大すべく、寄付金控除の拡大ができないか?
*富裕層の社会貢献をワンストップでサポートする仕組みをつくるべき。
*NPO法人の代表者は雇用保険に加入できず育児休業給付金が支給されない現状を改善すべき。
コロナ下でもNPOが存続できるように、さらにはNPOが主体となって社会貢献ができるように、とのご提案もありました。
*NPO法人も活用している持続化補助金や地方創生臨時交付金などを追加・延長すべき。
*コロナ禍で財団法人の純資産維持が難しく解散措置を受けることがないよう、事業会社と同様、劣後ローンによる資金調達を純資産として認める等の措置を講ずるべき。
*今後、失業が増えるとの懸念もあり、緊急雇用対策としてNPOによる期間雇用のモデル事業ができないか?
また、様々な分野のスペシャリストからのご提案もありました。
*災害支援に取り組むNPO・災害ボランティアと自治体との官民連携強化を図るべき。
*虐待を経験し社会的養護下で暮らす子ども達に、専門的ケアが受けられる経費を補助できないか?
*生活困窮世帯への支援と農家への支援を両立すべく、政府備蓄米を福祉的に活用すべき。
*NGOがODAを活用して現場でプロジェクトを実施する機会を増やすために外務省の関連予算を拡充すべき。
菅政権の下で、「自助、共助、公助」の大切さが唱えられています。行政や民間企業では必ずしも十分に力が及ばない公益的な分野で、NPO・NGOの方々による創意工夫溢れる取り組みに大きな可能性を感じています。