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2018.05.17

知的財産戦略推進本部 安倍総理、菅官房長官への申入れ

今年の2月から、自民党の知的財産戦略調査会の甘利明会長の下で、日本のイノベーション(技術革新)を加速させ成長戦略を進めていくために必要な政策について検討を重ねてきました。議論の結果を提言にとりまとめ、安倍総理と菅官房長官に申入れをしました。

 

厳しい国際競争の中で、海外の企業が次々にイノベーションを生み出しているのに対して、日本の研究開発力の相対的な低下が深刻な問題になっています。多様なイノベーションを次々に生み出して収益に結び付ける仕組みを作るためには、研究を行う大学と、その研究成果を活用して実用化につなげるベンチャー、そして、そのビジネスシーズを事業化して海外マーケットで戦う企業、それぞれの取り組みの連携が不可欠です。同時に政府の役割として、日本の企業が海外で戦えるように国際ルールが日本に有利なものとなるよう交渉していく必要があります。

私は、「競争力強化に関する小委員会」の事務局長を務めさせていただき、主に国際ルールの部分について検討を進めてきました。日本が勝つと国際ルールが変更されてしまう、という話をよく聞きます。ソウル五輪の水泳で鈴木大地選手が金メダルを取ったら、翌年からバサロスタートが制限されてしまったのは有名な話ですが、ビジネスも同じです。近年では、流動的な国際情勢の下で大国が経済政策と安全保障政策を結びつける動きもあり、注視が必要です。

「産業競争力」というと、地元の地域の方々とお話しするような話ではなく、街頭演説でお話しするような話でもなく、みなさまに実感を持っていただくのが難しいのですが、こういう中長期的な国家戦略についても地道に取り組んでいます。