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2018.03.12
生まれて初めてブルドーザーを運転しました。自民党当選3回生の仲間と立ち上げた『現場に学ぶ議員連盟』第3回目の訪問先は、千葉市美浜区にあるコマツIoT東京センターです。人手不足に悩む建設工事の現場からの貴重なご意見をいただきました。
現在、全国に350万人いる建設技能労働者は、2025年には216万人まで減少するそうです。熟練オペレーターの定年退職で人材不足が深刻化する一方で、GPSやビッグデータなどICT技術の進歩が建設現場を大きく変えつつあります。いわゆるi-Construction(ICT土工)です。
これまでは測量士が20mピッチで1週間かけて測量していたのが、ドローンによる12mmピッチの精度の高い測量が30分で出来上がる、ドローン測量による現況と完成施工図面を3Dで比較して必要な施工範囲や土量が瞬時に計算される、施工のプロセスはクラウド上のプラットフォームでリアルタイムに進捗管理される、等々、作業工程全体で大幅な効率化が期待されます。さらにICT化が進むと、これまで各社がそれぞれ測量して見積もりを算出していた公共事業の入札のあり方が見直されたり、支払い方法も出来高ベースから成果ベースへと見直されていく可能性もあります。
私も実際に、ブルドーザーやショベルカーを運転させていただきました。左手レバーで建機を前後に運転させながら、右手レバーで刃先の部分を地面スレスレの位置に保つよう調整して土を均していくのは至難の業で、熟練するまでには最低でも5~10年の経験を必要とするそうです。ところが最新鋭のICT建機では、地形データから自動的に刃先の位置を最適化し(右手レバーは自動になる)、建機に搭載したカメラで3D地形データを最新化していきます。建機のオペレーションが格段にやりやすくなり、女性のオペレーターも少しずつですが増え始めているそうです。よく、IoT(Internet of Things)の時代だと言われますが、モノとインターネットが結びつくことで、現場にこれほど大きなインパクトをもたらすということを目の当たりにしました。
日本の建設機械は世界でも非常に高い市場シェアを誇っています。国内の人手不足解消だけでなく、世界各地で日本のICT建機が活躍してくれることを願っています。