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2014.10.07
医薬品の卸売業界の幹部の方々のセミナーで講演をさせていただきました。
私は経営コンサルに勤めていた頃に製薬会社のプロジェクトに関わっていた経験から、議員になってからも医薬品をめぐる議論には積極的に参加しています。6月の「骨太の方針」における自民党内の議論では、薬価の毎年改定について、成長戦略の観点から反対意見を申し述べました。
世界で新薬開発ができる国は、アメリカ、日本、イギリス、フランスの4ヶ国しかありません。ただでさえ創薬の研究開発はハイリスクな上に10年15年を視野に入れた長期戦略が必要なのに、毎年改定で1年先の薬価が分からないとなると、製薬企業は投資回収のプランも立てられませんし、日本で新薬を上市しようというインセンティブもなくなります。
日本の医薬品市場では、品目数で55~60%が海外からの医薬品だと伺っていますが、日本の薬価が毎年コロコロ変わるとなると、グローバル製薬企業の本社が日本法人への投資や人材の配分を大幅に削ってくるのは必至です。財政再建の取り組みは、成長戦略と相反することがないよう、足並みを揃えて進める必要があります。
街中を車で走っていると、医薬品卸の営業マンの方の営業車をよく見かけます。医師や薬剤師の先生方や、製薬各社のMRの方々を繋ぐかなめの存在として、医薬品の流通を支えてくださっているマーケティング・スペシャリストの方々のご活躍を、今後も応援していきたいと思います。