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2014.03.19
インバウンド研究会の第3回目となる今日は、クールジャパン戦略の取り組みについて、経済産業省と外務省から現状を説明いただきました。霞が関のなかでは何かと仲の悪い両省ですが、「日本の魅力を海外に売り込む」という共通の目標に向かって、力を合わせて頑張っているお話を伺いました。
日本のコンテンツを海外に発信する際に最も足かせとなるのが、ローカライズ(字幕・吹き替えなど)やプロモーションにかかる費用です。例えば、『ドラえもん』は意外にも英語圏ではあまり知られていなかったのが、政府の支援で英語の電子コミックとなって全世界に発信されるようになったそうです。
日本の良さを宣伝するときに、海外の人からみて押し売りにならないよう、第三者に発信してもらうのも有効な方法です。世界中のカワイイ女の子のブロガーが発信する日本の“kawaii”は海外でも広がりつつありますし、東南アジアで日本酒のプロモーションを実施した際に、現地の酒屋さんが「これは売れる!」と、自分の事のように夢中で宣伝してくれたという嬉しいお話もありました。
また、外務省の在外公館の支援で、モントリオール国際映画祭に出品した『利休にたずねよ』の現地プロモーションで、現地のキリスト教の教会に畳を敷いて、女優の中谷美紀さんがお茶を点てるという夢のような企画も実現したそうです。
まだまだ他にもたくさんの事例があり、全部をご紹介できないのが残念なのですが…。
クールジャパンの代表格である日本のお醤油も、最初は、味を覚えてもらうために海外の食品スーパーで試食やサンプルを配り、アメリカのカリスマ主婦にレシピを考案してもらったのが始まりだったそうです。政府のクールジャパン戦略も、一見華やかそうにみえて、実際には多くの方々の地味で地道な努力によって支えられていることを実感しました。