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2013.09.26
衆議院経済産業委員会の派遣視察で、九州に行ってきました。九州は、面積・人口では日本全体の約1割ですが、ICやデジタルカメラの出荷額で全国の4割近くを占めるなど、日本経済の要です。
最初の訪問先は、日本最大の地熱発電所である八丁原地熱発電所。阿蘇くじゅう国立公園の中にあり、発電所から上がる煙は大自然の迫力を感じさせました。年間の電力量は、石油に換算するとドラム缶100万個分に相当するそうです。地熱発電は、再生可能エネルギーの中でも安定した電力供給源であり、昨年から始まった固定価格買取制度により今後の拡大が期待されます。
その後、約2時間のバスの旅を経て、熊本市の電子機器メーカーのオオクマ電子を訪問しました。自社の画像処理の技術を活かして、医薬品自動識別装置という画期的な製品を開発した会社です。私も初めて知ったのですが、病院での手術の際、1回に数100から1,000近い薬剤が使われ、手術終了後に看護師の方々が深夜までかかって手作業で正の字を書きながら空き容器を数えているそうです。過酷な残業をなくすために10年がかりで開発した機器は、国内をはじめ米国やデンマークでも導入が進み、フィンランドやルーマニアの学会でも話題になっているとのこと。まさに世界に誇る日本の技術です。
使用済みの薬剤容器を入れるだけで、機械が薬剤の種類と数量を読み取ってくれます。
そしてもう一つ、日本発のグローバル企業、味千ラーメンの重光産業を訪問しました。海外でラーメン屋さんをみつけると、ほっとします。味千拉麺は行政が中小企業の国際展開の支援を始めるずっと前から海外市場に果敢に挑戦し続けており、台湾、北京、香港をはじめアジア諸国や北米、豪州などで成功と失敗を繰り返したご経験から、「現地でいかに良いパートナーと出会えるか」が成功のカギだと伺いました。
熱い気持ちとあきらめない心。私の日々の仕事も、大切なものは同じだと実感しました。