東京新宿ライオンズクラブにお招きいただき、ゲスト・スピーチとして、先月のインド北東部への出張についてお話しさせていただきました。企業経営者や士業の方々も多く、質疑応答の中では、GDPが毎年5〜7％で伸び続けるインドに比して、日本はどうしたらグローバル競争の中で産業競争力を伸ばしていけるのか、というテーマが話題となりました。

日本の産業競争力が試される主要な分野として、かねてより①デジタル、②グリーン、③ヘルスケアの３つが挙げられています。

デジタルでは、GAFAに匹敵するビジネスを日本で生み出すのは容易ではありませんが、各産業分野や行政においてDX化を進め業務効率化を図ることが競争力に繋がります。

グリーン分野は、トランプ大統領再任による反動はあっても脱炭素の重要性は変わらず、官民で10年間で150兆円規模の投資が始動しています。

ヘルスケアでは、日本はかつては創薬大国でしたが、度重なる薬価切り下げが研究開発を阻害し、海外からも新薬が入ってこない国になりつつあります。薬価制度の改革が急務です。

ここ数年、政治の場で行われている議論は、『成長と分配』の後者に重きが置かれているように思います。いま一度、日本経済の成長の可能性について真剣に議論すべき。それが将来への期待感につながると感じています。