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2022.09.28
大阪市鶴見区にある国連環境計画 国際環境技術センター(UNEP-IETC)の設立30周年記念に向けたインタビュー取材を受けました。
UNEPは1972年にストックホルムで開催された国連人間環境会議で採択された「人間環境宣言」に基づいて設立されましたが、その後、1990年に大阪で開催された国際花と緑の博覧会のレガシーとして、日本政府の拠出により会場跡地に国際環境技術センター(IETC)が設立されました。
IETCでは環境上適正な廃棄物管理に関する各種プロジェクトを実施するとともに、持続可能な開発目標2030(SDGs)達成に向けて民間企業等とも連携してサステナビリティ推進の取組を行っています。
インタビューの中では、下記についてお伝えしました。
* カーボンニュートラル達成のための循環経済への移行の必要性
環境省では循環経済への移行に向けた工程表を発表し、①廃プラスチックの量の削減(Reduce Reuse Recycle)、②金属資源リサイクル、③サステナブル・ファッションの実現などの方向性を示しています。
* 廃棄物管理や技術向上について日本から途上国へのアドバイス
ソフト面では法制度や自治体の役割の明確化などのシステム整備、廃棄物適正処理の重要性について国民や企業の理解の促進。ハード面では適正処理のための技術や施設整備があります。日本はこれまでアジアを中心に支援を進めており、今後も途上国支援に取り組んでいきます。
* サステナブルな廃棄物管理の今後
昨年8月の中央環境審議会で「廃棄物・資源循環分野における2050年温室効果ガス排出実質ゼロに向けた中長期シナリオ」の案を公表しましたが、今後さらに掘り下げて実行計画を策定していきます。
UNEP-IETCは、廃棄物問題にとどまらず、広くサステナビリティについて非常に高いプレゼンスがあります。現在、深刻な問題となっているプラスチック汚染についても、IETCの役割を期待し、今後も連携していく旨をお伝えしました。