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2022.03.07

行政書士会港支部勉強会でご挨拶

日頃より大変お世話になっている港区の行政書士会の先生方による、外国人労働者に関する勉強会にお招きいただき、三宅伸吾参議院議員、石岡邦章法務省東京入国管理局長の講義に先立って、現在、自民党の法務部会長を務める立場から所感を述べさせていただきました。

 

 

コロナ禍で水際規制が厳しくなり、外国人労働者に依存している日本経済の脆弱性が明らかになりました。現在の技能実習制度・特定技能制度には、多くの課題があります。

 

2020年4月からスタートした特定技能制度については、制度開始から2年後に見直しが予定されています。産業界を中心に受け入れ緩和を求める声が強い一方で、移民の容認につながるのではないかという懸念の声も聞かれます。また、技能実習制度については、かねてより多くの問題点が指摘されています。母国を出る時点で多額の借金を背負ってしまう現実、低い賃金や劣悪な職場環境、転職ができない仕組み、結果として起こる多数の失踪など、制度そのものの改善を求める声が高まっています。両制度については、現在、法務大臣が自ら勉強会を開催し、有識者はもちろん関係者や当事者から意見を聴取していると伺っています。

 

自民党内にも様々な意見があります。「移民を認めるべきではない」という意見はもちろん、「外国人に頼らざるを得ない業種は、そもそも生産性の観点から無理があるのではないか」という厳しい意見もある一方で、「これまで長年にわたって地域社会に受け入れる努力を重ねてきた」、「外国人労働者がいなければ、もはや地域経済が成り立たない」、という意見もあり、さらにはグローバルな観点から「このままでは日本は外国人労働者から選ばれない国になってしまうのではないか?」という懸念の声も聞かれます。家族の帯同や永住についての考え方も、寛容な意見と強硬な意見が混在しています。

 

我が国には、賛否を二分するような論点がいくつか存在します。例えば、「夫婦別姓を認めるか?」、「財政規律は必要か?」、「日本の防衛のために核は必要か?」等々。外国人労働者問題についても、近い将来、私達は覚悟を決めて何らかの決断をしなければならないように思います。
地元の都心の地域の声をお伺いし、国全体の将来を考えながら、責任ある判断をしていきたいと思います。