自民党の環境・温暖化調査会（井上信二会長、小泉進次郎会長代行）の下に、『サステナブルファッションPT（プロジェクトチーム）』が設置されました。私はかつてファッション・アパレル業界に勤めていたご縁から、座長を務めさせていただくことになりました。

『サステナブル』とはSDGsの”S”、持続可能という意味で、環境問題でよく使われる言葉です。環境に配慮した『循環型ファッション』が国際政治の場で初めて取り上げられたのは、昨年夏のＧ20環境大臣会合及び気候・エネルギー大臣会合ですが、日本のアパレル関連企業も業界横断的な取組を始め、関係省庁に政策提言を始めています。

あまり知られていないことですが、衣服の製造にはCO2排出が伴い（衣服１着あたりペットボトル255本製造分）、綿の栽培や染色などで大量の水（浴槽11杯分）を使用します。また、供給された衣服の９割に相当する量が一年で手放され、そのうち2/3はゴミとして廃棄されてしまいます。生産と消費の両面から対策が必要です。

このPTでは、リユース・リサイクルの仕組みづくりはもちろん、①無駄のない製造や技術革新への支援、②服を選ぶ人の環境配慮への支援などについて、検討を進めていきます。

アパレル業界は、コロナ禍で大きな経済的被害を受けた業界のひとつです。『サステナブル』という新たな視点から、多くの消費者の方々にファッションの喜びや楽しさを感じていただき、日本のアパレル産業のさらなる発展に繋がれば、と願っています。