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2018.04.24
国会では与野党が対立し、野党の審議拒否が続いていますが、私達の生活に関わる重要な法案の審議が滞ってしまうことがないよう、審議を続けているところです。先日に引き続き、今日の衆議院厚生労働委員会でも、生活保護法などの改正案についての参考人質疑で質問に立ちました。
早稲田大学大学院法学研究科長の菊池馨実参考人からは、今回の法改正が「21世紀型福祉社会」の方向性に沿った、寄り添い型、オーダーメード型支援の画期的な仕組みであることを、学問的・体系的にご説明いただきました。
高知市の健康福祉部長の村岡晃参考人からは、自治体における独自の取組について、現場の実務の立場からのお話を伺いました。生活困窮者の包括的な支援を通じて、行政機関のみならず関係機関や団体などが連携して「地域づくり」が行われていることや、市の教育委員会や福祉事務所が連携して行う「高知チャレンジ塾」という学習支援の取組をご紹介いただきました。
大阪市長の吉村洋文参考人からは、指定都市市長会の提言内容にもあった医療費についての議論を中心に、一部自己負担の導入や後発医薬品の使用義務化について、大阪市の実態を詳しくお話しくださいました。大阪市は日本で一番多い11万5千人もの生活保護受給者を抱えており、支給総額は過去20年以上増え続け、今では市の一般会計予算の16%を占める2,800億円、その半分超が医療扶助とのことです。生活保護制度に対する国民の信頼を守っていくためにも、厳正なレセプト審査や不正受給防止のための監督取締強化などの取組が必要だと伺いました。
法律は全国一律のルールであり、地域の特性に応じて様々な独自の工夫が必要です。今回、この法案審議に関わらせて頂いたことを糧に、東京の都心における暮らしのセーフティネットのあり方を、地域の皆様と共に考えていきたいと思います。