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2014.10.15
衆議院内閣委員会の大臣所信を受けた一般質疑で、質問に立ちました。6時間10分の質疑の中で自民党に割り当てられた時間は15分、短い時間で中身の濃い質問ができるよう準備を尽くしました。
最初は、今まさに日朝協議が難しい局面にある拉致問題について、山谷えり子国家公安委員長に解決に向けた決意をお伺いしました。奇しくも今日10月15日は、12年前に北朝鮮から蓮池さん・地村さんご夫妻と曽我ひとみさんが、24年ぶりに日本に帰国された日です。同じ頃、当時官房副長官だった安倍総理と横田めぐみさんのご両親が面会する部屋の前で見張りをしていたこと、死亡報告を聞いた時のこと、めぐみさんは私と同じ幼稚園の10歳先輩であること、等々話しているうちに、思わず声が震えてしまい、政治家として自分の未熟さを感じました。
次は、女性も男性も共に活躍できる社会づくりについて、有村治子男女共同参画担当大臣にお伺いしました。「女性が働きやすい社会、男女ともに子供を育てやすい社会の実現のためには、そもそも大前提として、男女を問わず人間らしい働き方ができなければなりません」と申し上げたところ、男性の議員の方々から、「そうだそうだ」との声をいただきました。日本社会特有の残業体質の改善には、各企業の努力だけでは限界があり、社会全体で取り組むべきだと訴えました。
最後に、東京の国際競争力強化と地方の経済再生をいかに両立させるか、西村康稔内閣府副大臣に質問しました。50年前の東京オリンピックでは、日本の全ての資源を東京に集中させて新幹線をつくり首都高速をつくり、戦後復興を成し遂げました。2020年のオリパラ成功に向けても、ある程度東京への集中が必要ですが、その一方で日本経済全体は、これから東京一極集中ではなく全国に分散させていかなければなりません。
インフラ面に限らず福祉においても、東京も必ずしも豊かとはいえません。少子高齢化は東京よりも地方の方が進んでいますが、人口の絶対数では都心の高齢化も深刻であり、介護給付や施設整備には莫大な財源が必要です。東京の富を地方に移転するだけでは「世界の中の東京」の力も失われ、東京も地方も共倒れになってしまいます。地方も経済の活性化によって自力で税収を得られるような経済構造をつくるための方策について、西村副大臣からお答えいただきました。
質疑の時にはいつも手元にクッキングタイマーを置いているのですが、15分は本当にあっという間でした。大臣・副大臣がお示しくださった大きな方向性を、今後さらに深く議論していきたいと思います。