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2023.11.20
東京税理士会・東京税理士政治連盟の主催によるセミナー『税制改正フォーラム2023』に出席しました。毎年、税制改正の議論が始まるこの時期に開催され、過去にも出席させていただいたことがあります。パネリストは、国会議員からは越智隆雄衆議院議員、岡本三成衆議院議員と私、税理士の先生方からは、東京税理士会の大畑智宏調査研究部長、東京税理士政治連盟の吉川裕一副会長の5人、進行を湊昭子政策委員長がお務めくださいました。
補正予算案の審議入りのための本会議が長引いてしまったため、予定していたよりも短い時間となりましたが、①岸田総理が提唱する「新しい資本主義」の中での中小企業政策のあり方や、②所得税の定額減税を巡る政府での動き、等についてポイントを絞って議論を進めてくださいました。
来年度の中小企業関連の税制改正要望では、賃上げ促進税制の延長や、事業承継特例の承認計画提出期限の延長、外形標準課税の適用拡大への反対などが大きなテーマとなっています。中小企業の応援団として、自民党税制調査会の議論でもしっかりと要望を主張していく所存です。
一方で、所得税の定額減税に関しては、税制の本格的な議論が始まる前に総合経済対策に盛り込まれたことについて、「政治と行政、国会と行政府の関係のあり方に変化が生じているのではないか?」という問いがありました。パネリストの中からは、「今回は2つの意味で異例である。一つは「やるかやらないか」を政府が決めたこと、もう一つは時期と金額まで政府が示したこと」というご意見がありました。私からは、「減税は補助金の裏返しといわれるが、全ての人や企業に一律に影響が及ぶという点では、税制改正は補助金よりもはるかに責任が重い」と感じている旨を述べました。現実に即した税制となるよう議論を尽くしていきたいと思っています。