Blog
2023.01.01
あけましておめでとうございます。
新年1月2日朝8時から、東京都中央区のFMラジオ局「中央エフエム RADIO CITY」の朝の音楽番組、『朝活!クラシック♪』に出演します(1月の平日は毎日同じ時間に再放送されます)。
ご縁をいただいたのは、共に環境副大臣を務める小林茂樹衆議院議員から。ご地元で長年のお知り合いである音楽プロデューサーの平尾雅さんをご紹介いただきました。私の好きなクラシック曲で「今年の抱負を感じさせる音楽」を5曲選びましたので、ぜひお聴きください。
全国どこからでもインターネットで視聴可能です。下記サイトの「CHANNEL」で、「関東」→「RadioCity 中央エフエム」を選んでください(スマホの場合は無料アプリをダウンロード)。
①ショパン作曲 ピアノ協奏曲第1番第3楽章 (演奏:マルタ・アルゲリッチ)
新年にぴったりの華やかな曲で、特に中間部分のピアノのメロディが大好きです。この曲は我が家にはアルゲリッチとアシュケナージの2つのCDがありましたが、アシュケナージが正確に拍を刻むような緻密で繊細な演奏であるのに対して、アルゲリッチは感情の赴くままに流れるようなダイナミックな演奏で、演奏家によって曲の雰囲気が大きく変わるのを不思議に感じていました。今回はアルゲリッチの演奏です。
②ドビッシー作曲 喜びの島 (演奏:マウリツィオ・ポリーニ)
私の母がピアノの先生だったため、私も子どもの頃、ピアノを習っていました。中学校の卒業式の時に学年全員でヨハンシュトラウスの『南国の薔薇』を合唱し、私がピアノの伴奏をしたのですが、歌声と伴奏は必ずズレるので、歌声に追いつかれないよう自分のペースで最後まで弾き抜くのがとても難しかったのを覚えています。
子どもの頃の私の特技は絶対音感があることで、スーパーマリオやドラクエの音楽、天空の城ラピュタとか映画のサントラをピアノでそっくりに再現して、周りの友達に喜んでもらっていました。
私が自分で弾いた曲で一番好きなのはショパンのスケルツォ2番ですが、自分が弾いたことがある曲はあまり聴かないです。自分以外の人の演奏だと間の取り方が自分と違うのが気になってしまうので。私の妹が弾いていた曲で、いい曲だなぁと思ったのがこの曲です。
③プッチーニ作曲 歌劇トスカ 歌に生き、恋に生き (歌:マリア・カラス)
2000年から2002年にかけて、ニューヨークにあるコロンビア大学のビジネススクールに留学しました。2年間のちょうど真ん中の時期に9.11テロに遭遇しました。当時私は事件現場とは歩いて数十分と離れていない場所に住んでいて、あの時の衝撃と喪失感は今でも忘れられません。
テロ事件の後、マンハッタンの街を明るくしようと動き出したのが芸術家の方々でした。私もよく、ブロードウェイミュージカルやカーネギーホールのコンサートに行きました。
2002~2003年のメトロポリタンオペラの千秋楽がパバロッティの「トスカ」で、私も何とかチケットを入手し楽しみにしていました。ところが当日になってパバロッティが風邪で出演をドタキャンしてしまい、代わりにイタリアからコンコルドで急遽やってきたのがサルバトーレ・リシトラでした。歴史に残る素晴らしい歌声でした。
トスカの中で私が最も好きな曲が、女声のアリア『歌に生き、恋に生き』です。
④グノー作曲 アヴェマリア
バッハの平均律にグノーがメロディをのせたもので、多くの人が聴いたことのある曲だと思います。私もこの曲は昔から知っていましたが、この曲に救われた経験があります。
私が衆議院選挙で初当選したのは2012年12月、自民党が野党から返り咲いた選挙ですが、私は全国300小選挙区の最後にやっと当選が決まりました。私は家族にも親戚にも政治家は一人もおらず、選挙というものがどういうものなのか全く想像もつきませんでした。多くの方々の温かい応援をいただいた半面、地獄も見ました。選挙が終わった後、外を歩くのが怖い、とさえ思うようになりました。
そんな時に、ふとしたところで耳に入ってきたのがこの曲です。このとき私は生まれて初めて「福音とはこのことだ」と感じました。母が私にピアノを教えてくれたから、私はこの福音を理解することができる。心から母に感謝しました。
⑤ラヴェル作曲 水の戯れ (演奏:ヴラド・ペルルミュテール)
私はいま環境省の副大臣を務めています。日本は2050年までにカーボンニュートラルを実現するという目標を立てて、脱炭素の取組を強化しています。
二酸化炭素排出量を減らすうえで、カギとなるのが電力です。化石燃料による発電を減らし、太陽光、風力などの再生エネルギーによる発電を増やす動きが進んでいます。自然の力を最大限に使っていこうという試みです。
以前、水力発電で有名な黒部ダムを訪れ、富山県側の宇奈月から長野県側の信濃大町まで、約60kmを旅したことがあります。宇奈月駅前に黒部川電気記念館という博物館があって、そこでかかっていたのがこの曲、ラヴェルの『水の戯れ』です。クリーンな未来を予感させる美しいメロディです。