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2022.07.01
東京赤坂ロータリークラブで卓話の機会をいただきました。①ロシアのウクライナ侵攻、②財政規律と防衛費、③参院選後の政策課題についてお話ししました。
①ロシアのウクライナ侵攻
外務政務官を務めていた6年前、ウクライナとベラルーシを訪問した際に、いずれも旧共産圏の隣国同士でありながら全く異なるお国柄を感じました。先日、ウクライナ避難民の方々の一時避難施設を訪問した際に、避難民の方々がつらい状況にありながら感謝の言葉を口にされたことに感銘を受けました。日本はこれまで難民受け入れに消極的であり諸外国から批判を受けていますが、ウクライナ以外の国からの難民に今後どのように対処していくかを含めて、日本外交の中で「人権」という視点がますます大切になっていきます。
②財政規律と防衛費
先日の衆議院財務金融委員会での質疑について、事前の財務省からの質問取りレクのやりとりも含めてご紹介しました。私自身は、財政運営に規律は必要ですが、財政規律を最優先にしてしまうと様々な弊害が生じるのではないか、国家あっての財政であり、財政あっての国家ではないと考えています。一方で財務省は、「有事」とは武力による攻撃を伴う戦争だけではなく、日本の財政の脆弱さに狙いを定めた経済戦争もあり得る、という立場です。防衛予算は単年度の予算の中に複数年度の契約の支払の一部が混ざってくるため非常に複雑であり、増額すべきはもちろんですが、内容にも十分な検討が必要です。
③参院選後の政策課題
参院選後の争点として、物価高への対応、電力安定供給、予算・税制などがありますが、私自身がいま自民党の法務部会長を務めるなかで大きな課題だと捉えているのが、入管法改正と外国人労働者問題です。少子高齢化による日本の労働力不足は深刻ですが、外国人労働者のさらなる拡大は、これまで「移民は認めない」としてきた国の政策とどこまで整合性を保つことができるのか。都心では既に多くの外国人住民を抱えており、自治体の政策の方が国よりも先行している場合もあります。
地域も国も国際情勢も、今後はこれまでとは別次元の未来に突入していく気がしています。新たな政策課題に逃げずに取り組んでいく、政治家としての覚悟が問われる時代が来ているように感じます。