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2022.05.09
気候変動対策に取り組む若い世代『日本版気候若者会議2022』の皆様から、自民党への政策提言を受け取り、意見交換の機会をいただきました。
政策提言は、①需要(消費者の意識向上のための制度整備)、②生活(インフラや道路、食料廃棄)、③産業(雇用の移動、再エネ普及)、④国際人権、⑤未来社会(市民参加、環境教育)の5つの項目に分かれ、約100名の社会人や学生の方々が1カ月半にわたってインテンシブな議論を重ねて取りまとめられたそうです。
カーボンフットプリントや炭素税、ビジネスと人権など行政が取り組んでいる課題から、エヴァンゲリオンやもののけ姫を用いた環境啓発、子どもによる議会の開催、若者の政治参加のための選挙供託金没収制度の撤廃など若い世代ならではのユニークなアイディアに至るまで、多岐にわたる提言を興味深く読ませていただきました。
自民党の環境・温暖化対策調査会からは井上信治会長、小泉進次郎会長代行、石原宏高事務局長、三谷英弘議員と私が出席しました。意見交換の中で、私からはサステナブルファッションPTでの議論を通じて感じたことをお伝えしました。
①まずは消費者個々人が環境問題を自分事として捉えるような「気づき」を促す仕組みが必要であること(CO2の可視化、環境ラベルなど)。
②企業にとって温暖化対策が「つらい、苦しい」ものではなく、お客様が喜び会社の利益が上がる、顧客と企業で価値観を共有できるような好循環をつくる必要があること。
③サーキュラーエコノミー(循環型経済)を成立させるためには、需要と供給、産業と消費者だけではなく、地域・自治体の存在が不可欠であること。
学生さんの一人から、「環境問題に取り組んでいることについて周りの友人から『意識高いんだね』と言われることがレッテル貼りのように感じられる。環境問題に対するハードルを下げるために頑張りたい。」という力強い決意をお伺いしました。
若い世代の方々の中でも、声を上げることは簡単なことではないと思います。また、これまでの人生の方が長い中高年の世代と、これからの人生の方が長い若い世代では、環境問題の捉え方もギャップがあることでしょう。いずれ近い将来、意識が高かろうが低かろうが否応なしに深刻な環境問題に直面せざるを得なくなる日が迫っているという危機感と共に、若い世代の頼もしさを感じた貴重な機会でした。