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2012.03.13

レアアース規制、日米欧が中国をWTOに提訴

ハイブリッド車や省エネ家電のモーターなど、ハイテク製品を製造する際に欠かせないレアアース(希土類)は、現在、全世界の9割以上を中国が生産しています。

中国が、このレアアースの輸出制限をしていることに対して、日本・米国・EUが、世界貿易機関(WTO)に提訴しました。

http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381959FE3E1E2E0EB8DE3E1E2E1E0E2E3E09F9FE2E2E2E2

WTOというと、今から十数年前、富士フィルムとコダック社の 『日米フィルム紛争』 が大きな問題になっていたことを覚えていらっしゃる方も多いのではないかと思います。私は当時、通産省でこの問題を担当していました。「日本勝訴」との第一報を受け取ったときの興奮を、思い出します。

WTOでの紛争処理は、まずは、当事国間で協議をすることが義務付けられています。協議で合意をすることができなければ、第三者によるパネル(裁判でいう第一審)が審理し判断を下します。当事国がパネルの判断に不服がある場合、上級委員会(第二審で最終審)に上訴することになります。

通常の裁判と同様、WTOの協議やパネルにも何ヶ月もの時間がかかります。結局その間に、被害を受けている国や企業は、ビジネスの機会を失ってしまいます。

また、国際ルールであるWTO協定も発展途上です。モノの関税からサービス、インターネットへ、ビジネスの形態の進化や、投資・環境・労働など複雑化する諸問題に、ルール作りが追いついていないのが実情です。ルール作りの交渉においては、少しでも我が国に有利になるように、日本が交渉を主導していかなければなりません。

日本のビジネスが発展し、日本のマーケットが繁栄するように。通商をめぐる戦いは続きます。