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ベーシック・インカムについて海江田先生と対談

2018.03.26

麻布法人会の税制懇談会にお招きいただき、「日本の未来の税制を考える時」というテーマで、海江田万里衆議院議員と共にパネリストを務めさせていただきました。

麻布法人会は港区の麻布、青山、赤坂、六本木地域で2,300社ほどの会員を誇る法人会で、毎年、税制改正の時期には積極的なご提言をいただいています。今回の勉強会も、ベーシックインカムの可能性について議論するというハイレベルなものでした。

ベーシックインカムというと社会主義的なイメージがありますが、近年は、人工知能の発達で9割の人が失業するという将来を見据えて、全ての人に最低限の給付を行う仕組みの必要性を訴える論者が増えています。現行の税と社会保障のシステムが社会の変化に対応しきれず複雑化し、制度的に限界がきていることを考えると、将来どこかの時点で、シンプルな給付の仕組みに切り替える必要があるように思います。但し、具体的な制度設計は論者によって様々です。財源的に無理ではないか?医療や介護まで含めるのか?将来は国家でなく巨大企業が生活インフラを無償提供するような時代になるのではないか?そもそも働かなくてよい社会ならお金の価値などなくなってしまうのではないか?などなど。ベーシックインカムという言葉が、同床異夢のマジックワードになっている感もあります。

ベーシックインカムの前段階である給付つき税額控除が日本で導入されていない背景には、諸外国で不正請求が多いこと(米国では3割)、資産や所得の把握が難しく、個人単位の所得把握から世帯単位に切り替えるとなると税制全体を根幹から変えなければならないこと、銀行口座への付番も含めマイナンバーがどこまで浸透するか、など様々な問題があります。将来、納税手続がすべて電子化され、個々人の消費や取引の記録がすべて捕捉されるとなると、技術的にはマイナンバーで一気通貫にすれば全てが解決するのでしょうが、究極的にはどこまで個人のプライバシーを守るのか、という問題に行き着くような気がしています。

この勉強会に向けての準備の中で、今から30年後の世の中がどうなるのか、『ポスト・シンギュラリティ』についての様々な書籍や論文を読み漁って、近未来に思いを馳せました。仮想通貨の普及によってお金の概念や金融政策のあり方が全く変わってしまうのではないか。ブロックチェーン技術の発達で無人でビジネスを行う事業体が出てきたら、株式会社という概念はどうなるのか、どうやって法人税をかけるのか。自動運転が当たり前になって路線価の概念がなくなったら、固定資産税はどうなるのか、移動や時間の観念はどのように変わっていくのか。

目の前の政治は混沌としていますが、未来を見据えて淡々と仕事をしていきたいと思います。