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一票の格差 衆議院区割り法案の質疑

2017.05.31

衆議院の倫理選挙特別委員会で、衆議院選挙の区割り改定法案について質問の機会をいただきました。

 

 

一昨年の国勢調査を受けて、衆議院の選挙区割りが大きく変わります。一票の格差是正のために、東京1区は港区と新宿区の一部が隣接区に移行するとの案になっています。また地方では、青森、岩手、三重、奈良、熊本、鹿児島の6県で議員定数が1ずつ削減となります。

今回、大きな問題になっているのは、同じ自治体で選挙区が分かれる、いわゆる分割区の問題です。今回の勧告では、全国の1,741の市町村・特別区のうち105市区町が分割区となりました。人口割合でみると、全国では5人に1人、東京23区内では実に4人に3人が、行政区と異なる選挙区で投票することになります。さらに、分割区の中で1つの出張所管内(町会連合会)が複数の選挙区に分割された市区町は29にのぼります。港区では1つの町内会が2つの選挙区に分割される所もあり、地域のコミュニティにとって深刻な問題です。

分割区から選出される衆議院議員も多くの悩みを抱えることになります。今回の改定案では、東京7区が5つの行政区にまたがり、東京21区も6つの行政区にまたがります。国政への要望は行政区によって異なり、それが対立することもあり、一人の国会議員に委ねるのが不可能な場合も考えられます。衆議院議員は、憲法上は「全国民を代表する」と定められていますが、その一方で、選出された地元の地域の実情をよく理解して地域の発展に尽くす役割を果たすという側面もあり、地域と国とのパイプ役であることはまぎれもない事実です。行政区と選挙区の乖離が広がっていく中で、衆議院議員の地域代表的な性格をどのように捉えるべきかは、大きな論点です。

今後も人口が増え続ける都心部では、住民の生活圏を守ることが死活問題であり、過疎地とはまた別の意味で、選挙制度が地域のコミュニティーに与える影響は少なくありません。5年後の次回改定では、アダムズ方式の適用により東京都の小選挙区は4増が見込まれます。今度はもっと大幅に、選挙区が変更されることに対して不安を抱いている方が少なくありません。一票の格差是正を追求していくと、過疎地の議席数が減って地方の声が国政に反映されにくくなる、と一般的には言われますが、現実には、地方だけでなく都市部においても、定数増によって、さらに選挙区が細分化され複雑化し、地域の声が分断されて国政に反映されにくくなるというのが実態です。

私は、「俺の一票の価値が低すぎる」といって文句を言う人に、一度も出会ったことがありません。東京にお住まいの方の中には、地方から上京してきた方や、父母の代、祖父母の代に東京に出てきた方々も大勢いらっしゃいます。むしろ、地方が人口減で定数減となり、地方の声がどんどん小さくなっていくことを心配する声がほとんどです。東京の議員の数を増やせ、というご意見は聞かれません。

一票の格差是正のために、長年にわたって累次の改正を重ねていますが、その結果が、都市部の住民、地方の住民、それぞれの利益に適っているかどうか、有権者は何を求めているのか、改めて考える時期が来ているのではないかと思います。投票価値の平等の実現と同時に、どこに住んでいても、この国の人口動態がたとえ将来どのように変わっても、一人ひとりの声が確実に国に届くことも、日本国民の大切な権利です。

 

 

 

 

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