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2015.08.06
衆議院財務金融委員会の与野党のメンバーで、アジア開銀、世銀、国際協力銀行を訪問しました。去る6月末に、50ヶ国の署名によってアジアインフラ投資銀行(AIIB)が設立されました。日本は米国と同じく参加を見送りましたが、今後のAIIBの銀行としての信頼性や組織の運営体制、そして中国経済の動向が注目されるところです。今日は、アジアの開発協力の現状についてお話を伺いました。
来年、創立50周年を迎えるアジア開発銀行にて。18世紀の初頭の農業の時代、アジアのGDPは世界の6割を占め、その大部分は人口の多い中国やインドだったそうです。その後産業革命の時代を経て、いま世界のGDPの3割を占めるアジア経済は、2050年には5割まで拡大するポテンシャルを持っているとのこと。まさに『アジアの時代』の到来なのでしょうか。
内幸町の世界銀行東京事務所にて。近代的で洗練されたオフィスです。日本は米国に次いで第2位の拠出金を出していながら、世銀における日本人職員の割合は3%にすぎないとのこと。日本と海外では履歴書の書き方も自己アピールのしかたも全く異なります。世銀東京事務所では、キャリアセミナーも含めて日本人職員の増加のための取組を進めているそうです。
国際協力銀行では、海外でのエネルギー資源確保やインフラ事業、そして中小企業の海外事業展開への支援の現状についてお伺いしました。昨年手掛けた案件のうち、件数ベースでは実に4割が中小企業だそうです。また、円高が解消した今でも日本企業による海外企業の買収は衰えることなく、昨年は計56件、総額7,000億円にのぼるM&Aを手掛けたとのお話を伺いました。