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2025.04.22
鉄鋼と共にトランプ関税のターゲットとなったアルミニウム。経済産業分野に強い国会議員の勉強会に私も出席させていただき、アルミニウム業界の皆様と意見交換をしました。
工業用アルミニウムは、半導体や自動車、鉄道、蓄電池など、日本経済を支える産業や私達の生活に不可欠な様々な用途に使用されていますが、日本国内では製造できず100%海外に依存しています。NATO諸国では重要物資に指定されていますが、日本では現状、そのような扱いになっていません。
アルミニウムは「電気の缶詰」とも言われるくらい、製造するのに大量の電力を要します。ロシアのウクライナ攻撃に端を発した電力価格高騰により世界的に供給が不足しています。
加えて、温暖化対策で、二酸化炭素を排出しない再エネ由来の「グリーンアルミ」の需要も世界的に高まっています。グローバルな環境規制が強化されるにつれて、グリーンでないアルミニウムは世界の市場から締め出される可能性もあります。希少なグリーンアルミをリサイクルして再利用する仕組みづくりが急務です。
トランプ関税への対応、資源確保、リサイクル推進。3つの課題が交錯するなか、日本における安定的なアルミニウム供給に向けて、引き続き議論を重ねていきます。